今回はpedaltrainのClassic PROを入手したので、手持ちのシンセを使ってマシンライブ用のシンセリグを実際に作成してみました。作成の際に気づいたことや、使用感などをレポートしたいと思います。
今回選択したモデル:Classic Pro
シンセリグを構築するにあたり、今回はベーシックなサイズであるClassicより少し大型なClassic Proを選択しました。付属ケースはソフトケースとツアーケースの2種類のうちソフトケース付属のモデルを選択しました。
Classic Pro スペック
まずはPedalTrain classic PROの仕様を再確認してみましょう。
Classicシリーズは4段のレールで構成され大型のWAHペダルにも対応可能なモデルです。Classic proの場合は5段レール使用に拡張され、標準的なエフェクトペダルの場合、おおよそ18個程度載せられます。
傾斜により最大約8cmの空間ができるので、裏面に大型の電源ユニットを装着することもできます。さらに背面部には配線用のスリットが設けられており、電源ケーブルを出すことも可能です。
CLASSIC pro ペダルボード スペック
・レーン数:5
・傾斜あり
・寸法:81.2cm x 40.6cm x 8.9 cm
・重量:2480g
シンセリグ 概要
では今回作成したシンセリグの内容をご紹介します。
今回のシンセリグはシンセとミキサーをボードに組み込み、ボード外のシーケンサーなどからコントロールすることを想定して作成しました。
使用シンセ
Elektron Digitone
Digitoneは8ボイスポリフォニックのFMシンセサイザーです。幅広い音作りを行えるシンセサイザーで、ステップシーケンサーなども搭載しているのでDigitone単体でも十分使用できますが、今回は純粋に音源として使用します。
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Critter & Guitari Organell M
Organelle Mはシンセサイザーやサンプラー、エフェクターにもなるミュージックコンピューターです。Pure Dataエンジンで動作しており、Pure Dataで作成されたパッチを使用することでOrganell Mは様々な役割を果たします。このリグではシンセモジュールとして使用しますが、配線を少し変更するだけでエフェクターとしても使用することができます。
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Behringer Crave
CraveはProphet5でも採用されているVCOを採用したBehringerオリジナルのアナログ セミモジュラー シンセサイザーです。往年のアナログシンセサイザーを踏襲した設計となっており、ファットなサウンドが特徴です。
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KORG Volca Keys
Volca Keysはシンプルな構成の3音アナログシンセサイザーで使い勝手の良いシンセサイザーです。シーケンサーに加え、ディレイも搭載しているので想像以上に幅広い音作りが可能です。
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KORG Volca FM2
Volca FM2は音作りが難しいとされるFMシンセサイザーの知識がなくても直感的に操作ができるコンパクトなFMシンセサイザーです。さらにVolca FM2は全モデルからボイスが3増え、合計6ボイスとなり表現力が上がったモデルです。
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KORG Volca Modular
Volca Modularは8つのモジュールをコンパクトにまとめたセミモジュラーシンセサイザーです。コンパクトでありながらも、50ものパッチポイントがあり、音作りを楽しむことができます。
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使用ミキサー
このリグではボードに以下の2種類のミキサーを組み込みました。
Mackie MIX8
MIX8はMackieのミキサーの中でもコンパクトなモデルです。プリアンプ2基、EQ、PANなどミキサーとして最低限ひつような機能を備えています。持ち運びしやすいサイズながら、堅牢な金属製の筐体で構成されており、様々なシーンで使いやすいモデルです。
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Depusheng 6ch オーディオミキサー
Amazonで販売している低価格のラインミキサーです。Mackie Mix8では入力が足りなくなるのでいくつかのシンセをまとめるために導入しました。各チャンネルにモノ・ステレオ切替スイッチがついているので使い勝手は良いと思います。難点としてはジャックが少し緩めなのでケーブルが抜けやすい点です。接続部分の上からテープで押さえることで対策すれば問題ないかと思います。
使用感
実際にシンセリグを組んでみての使用感についてですが、航空機グレードのアルミを溶接してつくられているので重たいものをたくさん乗せてもたわみや歪みの心配がなく、安心して様々な機材を乗せることができました。過去に一般的に売られているエフェクター用のケース型ボードを使用して似たようなリグを作成したこともありましたが、ベニヤ板にフレームを取り付ける方法で作られているものだったため、耐久性に不安があり運用を中止しました。それと比較するとPedaltrainは信頼度が高いボードだと思います。
また、Pdaltrainの多くのモデルは傾斜がついているので配線や電源ユニットを余裕をもって底面に収納でき、レール機構なっているので、電源ユニット以外にもケーブル類を結束バンドなどを使ってボードに固定することができるのでリグの移動をする際にケーブルをどこかに引っかけてしまったりして断線させてしまう心配がなくなるのも非常に良い点だと思いました。
難点としては、重量が重たくなってしまう点で、アルミ製で軽量ではありますが、あくまで比較的軽量という事でそれなりの重量があります。そのため、今回制作したシンセリグのようにプラ製の筐体のシンセが混ざった構成のリグでもかなりの重量になるので、そこは注意すべき点だと思います。
あまり移動しない場合では特に問題になりませんが、ライブのために持ち運ぶことを考える場合、ソフトケースだと少し持ち運びに苦労する可能性があります。移動の頻度にもよりますが、頻繁にライブをする場合には車輪付きのツアーケースが付属されているモデルを選択することをお勧めします。
まとめ
今回実際にPedal Trainを使ってシンセリグを作成してPedal Trainは使いやすく信頼性が高いと改めて実感しました。傾斜がついているモデルを使用しましたが、傾斜がついていることで底面に余裕があり、大きめの電源アダプターを使用するシンセを複数乗せてもすっきりさせることができる点はかなり良かったです。
前述のとおり、どうしてもそれなりの重量になるのですが、配線に使用するケーブルを細いものにすることで少しだけ軽量化ができるのでケーブルを作成できる方は細いケーブルで配線してもよいかもしれません。Electric Tenguの場合は秋葉原で投げ売りされていたMKE2に使用されているらしいSenheiser純正採用品の2芯シールドケーブルを一部使用しました。
今回はシンセとミキサーのみで構成しましたが、今度はよりパフォーマンスを意識したエフェクター込みのボードを作成して実際にライブなどで運用して使用感を報告できればと思います。
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